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【NOI利回り】で知る物件パフォーマンス
【表面利回り】の落とし穴とは?

不動産ネット利回り

表面利回りは便利な指標
投資用不動産の購入を検討するときに、「表面利回りは何パーセントなの?」という会話をよく耳にします。
表面利回りとは、投資した物件価格に対して利益分がどれくらいあるのかを判断する指標のひとつです。
物件購入価格を分母とし、満室想定時の年間賃料収入を分子として割り算をします。

 例えば、
 年間賃料収入(100万円)÷ 物件購入価格(1000万円)= 10% 
 という具合です。

この数字が表面利回り(グロス利回り)と呼ばれるもので、物件の大まかなパフォーマンスを把握するのにとても便利です。
ところが、表面利回りの考え方には2つの大きな落とし穴があります。

表面利回りの落とし穴とは?
ひとつ目は、満室時の賃料収入をベースとしている点です。
実際の賃貸マンションなどの経営の現場においては、運用期間中ずっと満室で稼働することは考えられません。特に単身者向けの住宅では、2月3月の異動や卒業シーズンには退去が多くなりますし、退去にともなう原状回復や募集の期間も必要となります。
いくら人気物件でも、旧契約者の退去から新契約者の入居までは少なくとも1ヶ月はかかります。原状回復工事の発注が込み合っていたり、新規募集のタイミングが夏の閑散期になってしまうと、新契約者が入居するまで2ヶ月~3ヶ月かかることはザラにあります。

そしてふたつ目の問題点は、収入に経費が見込まれていない点です。
収益物件を運営するためには、固定資産税・都市計画税といった公租公課や、清掃費・修繕費・設備メンテナンス費といった建物管理コストが必要になってきます。これら以外にも、保険料や賃貸管理費用(PMコスト)などもかかります。実際にかかるコストが見込まれていないと、購入後の思わぬ出費にあわてることになりかねません。

NOI利回り(ネット利回り)の考え方
それに対するもう一つの指標が、NOI利回り(ネット利回り)と呼ばれるものです。
これは、満室想定年間収入から建物維持管理費、公租公課、保険料などの支出を差し引いたもの(NOI)に対し、更に想定空室率の負荷を掛けます。
このようにして導かれた想定純収入がNOI(ネット・オペレーティング・インカム)で、NOI利回りはNOIを物件購入価格で割り戻して求めます。

 例えば、
 年間賃料収入(100万円)- 管理コスト合計(20万円)= NOI(80万円)
 NOI(80万円)× 空室率(-10%)÷ 物件購入価格(1000万円)= 7.2%
 という計算式で導かれます。

この計算例では、先ほどの表面利回りでは10%だったものが、なんと2.8%マイナスの7.2%になっています。
これがNOI利回り(ネット利回り)の考え方です。
表面的な利回りが高くても、空室リスクや経費率を考慮すると、実質的な利回りは相当低くなってしまうのです。
これから不動産投資にチャレンジされる方は、まず最初にこの感覚を身に着けていただきたく思います。

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