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CA【守秘義務誓約書】とは
秘密情報の漏洩を防ぐために

不動産投資CA

CAとは、【コンフィデンシャル・アグリーメント】の略称で、秘密情報を他に漏らさないための誓約という意味合いです。

情報漏洩の危険性とは
投資用不動産の購入を検討する際には、賃貸借契約の内容や、建物・設備のハード面などの情報について、現在の所有者や管理者から情報開示を受けなければなりません。
ところが、こういった第三者の知りえない情報の中には、テナントの個人名や賃料の実額など、個人情報に該当する内容が含まれています。
また、固定資産税評価額や管理会社との契約書など、所有者の利害関係人には決して知られたくないような情報もあります。情報が外に漏れることによって、所有者(管理者)が第三者から訴えられたり、思わぬ風評被害を被ったりすることも考えられます。

守秘義務誓約書(CA)の慣例化
こういった関係者しか知り得ない情報は、秘密情報(機密情報)と呼ばれています。秘密情報を受領する人は、情報を特定の目的以外には使用せず、第三者への情報漏洩や不正利用をしない(守秘義務を負う)という責任が求められることになります。
これを明文化したものが守秘義務誓約書(CA)と呼ばれるもので、情報受領者(購入検討者検討者)から情報開示者(所有者や管理者など)に対して差し入れることが慣例となっています。

80年代あたりまでは、日本にはまだこのような誓約書の慣例はありませんでしたが、90年代後半あたりから外資系ファンドが本国の慣例を日本に持ち込むかたちで少しずつ認知されてきました。2005年に個人情報保護法が施行されたこともあり、急速に日本国内においても一般化してきた背景があります。秘密保持誓約書とか、守秘義務誓約書と呼ばれることもあります。

一般的なCAの条項
不動産業界で使用されるCAには、一般的に以下の条項が盛り込まれています。
  ①秘密情報の使用目的と範囲
  ②情報受領者の守秘義務内容
  ③秘密情報の保管方法
  ④秘密情報に関する情報開示者の免責事項
  ⑤情報受領者の情報開示者に対する損害賠償
  ⑥秘密保持の有効期限
  ⑦準拠法および合意管轄裁判所


「守秘義務違反で売主から損害賠償を請求された」というレベルの話までは聞いたことはありませんが、購入検討者を装ってCAを入れて秘密情報を入手した不動産業者が自社の顧客に情報を勝手に漏洩したことが売主にバレて大クレームに発展した、というたぐいの話はときどき耳にします。
CAの差し入れが情報漏洩に関して一定の抑止力はあると思いたいところなのですが、守秘義務違反に関する日本人の認識はまだまだ甘いようです。

CAとNDA

不動産業界ではコンフィデンシャル・アグリーメントの略称からCAと呼ばれていますが、IT業界ではNDA(ノン・ディスクロージャー・アグリーメント)と呼ばれています。業界が変われば呼び方も変わるようです。

 

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